人工授精
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人工受精の 概要 |
人工授精は、女性側に明らかな妊孕性の異常が認められないにもかかわらず、 夫側に重大な不妊の原因となる異常がある場合や、夫婦両方に異常はないが、
ある条件により不妊状態に陥っている場合に行われます。
AIDは、法律・社会的に問題が起こりうるので、安易に 行われていません。 |
人工授精の適応 | |
(1)性交後試験(フーナーテストなど)
(2)抗精子抗体陽性例
(3)精液不良例
(4)頚管粘液減少例 (5)性交障害
(6)機能性不妊
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人工授精の実施時期 | |
基礎体温、卵胞径、頚管粘液、LH値などにより排卵の時期を決定し行い ます。 最近では、卵巣刺激法を応用して行うこともあります。 |
精液の採取法 | |
5日間位禁欲後、用手法により滅菌瓶またはシャーレの中に採取いたします。 できれば30分以内、遅くとも3時間以内を原則といたします。 |
精子の調整法 | |
受精能を有するできるだけ多くの精子を子宮内に注入するのが目的です が、 多量に注入しすぎると下腹痛などの症状がおこりますので、 運動性 良好の精子だけを精液中から取り出し人工授精に用います。 |
精液注入法 | |
腟鏡をかけ、人工授精針をつけた注射器に精液をとり、 内子宮口を超え た位置にゆっくりと精液を注入いたします。 その後1時間位安静にして いただき、帰宅いたします。 また、卵管炎の予防のために抗生物質を3 日間内服いたします。 |
人工授精の成績 | |
適応や実施方法が異なるため、妊娠率を一概に言えませんが、約15% くらいです。 精子異常例では妊娠率は低下します。また、流産率は、 通 常の妊娠に比較すると高率ですがIVF-ET,GIFTとの比較では変わりませ ん。 先天異常の発生率は通常と差はありません。 |
人工授精の回数 | |
最近の不妊症の動向 卵管性不妊 婦人科における 腹腔鏡下手術 体外受精の概要 人工受精の概要 |
一定の見解は得られておりませんが、 10〜15回までは試みたほうが 良いという意見が多いですが、 4〜6回で次の治療法に移ったほうが良 いという意見もあります。 ただし、現状では顕微授精の成績はあまりよ くありません。
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